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2014年8月10日、11日 Hugh Raffles氏へのイワクラ案内 | |||||||||||||||
2014年8月10日、11日、アメリカのHugh Raffles氏に、イワクラの見学と説明を行ないました。 Hugh Raffles氏は、ニューヨークのニュースクール大学の教授で文化人類学者です。7月に、大阪大学の鈴木和歌菜氏を通じてイワクラの話が聞きたいと、イワクラ学会に申し入れがあり、イワクラを世界に広めるという学会の目的に合致するので、引き受けた次第です。 Hugh Raffles氏の友人の大阪大学人間科学研究科の森田敦郎准教授と通訳の鈴木和歌菜氏が奈良県山添村まで来られ、柳原輝明氏、武部正俊氏、奥谷和夫氏、南ことこ氏、平津豊で案内しました。 Hugh Raffles氏は、松尾大社にある松風苑三庭と松尾山頂の磐座を見て、イワクラに興味を持ち、石と人というテーマで論文を書かれるそうです。松風苑三庭は、重森三玲がイワクラに影響を受けて造った庭園です。 あいにくの台風でしたので、雨が止むまで、山添村森林科学館において、柳原輝明氏から神野山に天球を写したイワクラの説明がプロジェクターを用いて行なわれました。 柳原輝明氏は、神野山は天球の星の配列を巨石を置くことで再現しているという説を唱えられています。 イワクラ見学は、時々降る雨の中、デネブの位置にある王塚、天の川にあたる鍋倉渓、ベガの位置にある八畳岩、北極星の位置にある北斗岩を案内しました。 次に、岩壁の磐座を御神体としている吉備津神社を参拝しました。 この神社の横に山ノ神が祀られています。山添村に今なお残る山ノ神の祭祀行事について、地元の奥谷氏から説明していただきました。 この日の最後は、直径7メートル600トンの長寿岩を見学しました。 もともとは、丘の頂上の台座に乗っていたもので、造成工事でこの岩だけが残りました。この岩がきっかけで、山添村のイワクラが着目されたのは皮肉なものです。 長寿岩の前で記念撮影して、宿泊するアートスコープに向いました。 宿では、懇親会の後、再びプロジェクターを用いて説明が行なわれました。私からは、「神社と磐座」といテーマで神道、神社変遷とイワクラ、イワクラの定義について話をさせていただきました。武部氏からは、伊勢神宮内宮のイワクラについて説明が行なわれました。話はつきませんでしたが10時半で一旦打ち切り就寝しました。 次の日、山添村歴史民俗資料館において、村で発掘された縄文土器等の説明を奥谷氏から説明していただいた後、巨大な磐座である牛ヶ峰の岩屋枡型岩、磐座の上に社殿を建てている六所神社を見学して山添村を離れました。 その後、柳原氏の案内で、榛原の山中に巨石が立ち並ぶ風景を見てもらいました。ここは、柳原氏が着目しているイワクラ群で、イースター島のモアイのような岩達が夕日を見つめています。 墨坂神社に立ち寄った後、大神神社を参拝しました。 大神神社では三輪山の磐座を登拝する予定でしたが、台風の後でしたので取り止めて、解散となりました。 移動の車中でも武部氏から庭とイワクラの関係について、説明が行なわれました。 今回の説明がHugh Raffles氏のご研究の一助となれば幸いです。 (記録:平津豊) |
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Raffles氏に王塚を説明する柳原氏 | |||||||||||||||
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鍋倉渓を見学するRaffles氏 | |||||||||||||||
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宿にて、イワクラを説明する武部氏 | |||||||||||||||
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六所神社を見学するRaffles氏 | |||||||||||||||
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榛原の立石を見学するRaffles氏 | |||||||||||||||
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長寿岩の前で記念撮影 | |||||||||||||||
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