越木岩神社の隣地に残る磐座の保存活動
Share (facebook)
兵庫県西宮市甑岩町にある越木岩神社の隣地にマンション建設の計画があり、越木岩神社の景観が壊されようとしています。

越木岩神社は、延喜式の大国主西神社の論社の一つとなっている古社で、甑岩という磐座を祀る有名な神社です。
マンションが建とうとしている隣の敷地は、地域の共同所有であった宮山でしたが、約50年前、夙川学院からの要望に応えて、この地域の文化振興のためになるならと売却したようです。
神社としては当初は売却に反対しましたが、最終的に夙川学院と施工者が磐座の保存と社叢や遥拝所に配慮して校舎を建設するという条件で売却に了承したようです。
実際に、夙川短期大学が建っていましたが、神社側に配慮した建て方をしていました。この度、この土地がマンション業者に転売されました。
神社側としては、マンション建設そのものに反対をしているものではなく、神社に配慮した計画にしてもらいたいと要請をしていますが、聞き入れられる可能性はほとんどありません。

兵庫県の天然記念物に指定されている越木岩神社の社叢への影響
神社内の伊勢遥拝所の視線の遮断
夙川短期大学が神社に配慮して残していた3つの磐座の破壊
神社を見下ろす建物の出現
などが行なわれようとしています。

このたび、イワクラ学会では、越木岩神社の磐座の調査と保存を求める嘆願書を作成し、その書面に賛同してもらえる方々の署名を集めて提出いたします。
ご賛同いただける方は、下記の嘆願書を印刷し、下部の署名欄に氏名と住所を直筆で記入願います。

署名は、学会員に限りません。賛同していただける方ならどなたでも結構ですので、広く署名を募ります。また、5名分の欄がありますが、全てを埋めなくても結構です。
その後、まことに申し訳ありませんが、切手代をご負担いただき、封書で越木岩神社まで郵送してください。
 〒662-0092 兵庫県西宮市甑岩町5-4 越木岩神社

※(2015年4月29日)状況の変化があり、嘆願書の宛先等を変更いたしました。

※(2015年5月17日)第一次締め切の5月14日現在で、690名の署名をいただきありがとうございました。
その他越木岩神社側で集められた署名と合わせまして、1329名の署名となっています。また、越木岩神社が『change.org』で行なっているネット署名では、1953名の署名をいただいています。
合わせて、3282名もの賛同をいただいておりますが、5月31日の最終締め切りまでに、10000人を目指していますので、引き続きご協力をお願いいたします。

※(2015年6月2日)第二次締め切の5月31日現在で、5284名の署名をいただきありがとうございました。
その他越木岩神社側で集められた署名や『change.org』で行なっているネット署名等と合わせまして、20987名の署名をいただきました。
越木岩神社は、これらをまとめて6月2日に西宮市に提出されました。株式会社創建にも提出しようとしましたが、受け取りを拒否されてしまいました。
なお、5月31日を最終締め切りとしておりましたが、署名活動は、6月30日まで継続することになりましたので、引き続きよろしくお願いします。

※(2015年7月7日)6月30日現在で、総数38206名(越木岩神社側で集められた署名や『change.org』で行なっているネット署名等と合わせて)の署名をいただきありがとうございました。
署名活動は、7月28日まで継続することになりましたので、引き続きよろしくお願いします。

            ( イワクラ(磐座)学会 副会長 柳原輝明 )
嘆願書は、PDF形式とWord形式で用意しました。下のボタンをクリックしてダウンロードしてください。
PDF形式  ↓クリック Word形式  ↓クリック
破壊される磐座1
 東翼の磐座、古い状態が保存されている。
 オロチのレリーフとホトの線刻がある。
破壊される磐座2
 北の磐座1、かなりの巨岩。
破壊される磐座3
 北の磐座2、山中の鳥型の磐座を向いている。 祭壇か?
越木岩神社の磐座群とレイライン
     赤枠の3つの磐座が破壊されようとしています。

越木岩神社の磐座は、現在の北座磐座(男根)を中心として東と西の両翼に磐座群が形成されていたと考えています。 西翼の磐座は地震で崩れてしまっていますが、隣の敷地には東翼の磐座が残存しています。 現在の甑岩(女陰)は中心軸から西にずれていますが、やはり南の磐座にあたるのではないかと思います。

この甑岩の北側は祭壇形状になっていて、北を指す岩(方位石)も設置されています。これらの磐座は、北を拝する祭祀形態であったと考えられます。

北座の磐座から真北に線を引いた隣の敷地内には2つの巨岩(北の磐座)が並んで残存しています。これは磐座の一部が破壊されたものと考えられます。
この南北線をさらに伸ばして川を挟んだ向こう側に、鳥の姿をした特徴的な石組みがあります。この敷地内の巨岩は、この鳥の磐座を崇める祭壇であったのではないかと考えています。

さらにこの南北線を北山公園に伸ばすと、北山公園内の陽石と太陽石と呼ばれるイワクラに到達します。 イワクラ学会の江頭務氏は、太陽石と陽石と越木岩神社が一直線に並ぶことから奥津磐座、中津磐座、辺津磐座を形成するのではないかという説を提唱されています。私は、これに鳥の磐座を加えてこの説を補強したいと思います。

今、マンション建設により、越木岩神社の磐座群と北山公園内の太陽石を結ぶ重要なレイラインが分断され、東翼の磐座が破壊されようとしています。
                    (イワクラ(磐座)学会 会員 平津豊 )
甑岩、南座(越木岩神社境内) 甑岩の北側 北を差す方位石
貴船社、中座(越木岩神社境内) 北座(越木岩神社境内)
鳥の磐座(北山公園内) 太陽石(北山公園内)
越木岩神社のホームページ
越木岩神社のブログ
越木岩神社のfacebook
ミステリースポット 越木岩神社の甑岩 (平津豊)
古代北山・太陽観測施設説の調査報告 (江頭務)
越木岩神社の磐座群が破壊されようとしています。(ブログ平津豊)
破壊されようとしている磐座。(ブログ武部正俊)
                 
                     
                               
 本サイトの著作権とリンクについて  Copyright(C) 2004-2014 Iwakura Study Society. All Rights Reserved.